ハワイの神話と伝説(第二章・その6)


『 ハワイの神話と伝説 』 目次  (タイトルをクリックすると各項へジャンプします。)
はじめに・・・(著者プロフィール・参考文献)
第一章 島々と人間の誕生
【1】 ハーロア(Haloa)
【2】 「メレ・ア・パークレイ(Mele A Paku'i)」より
【3】 四大神による創造神話
【4】 ペレ(Pele)による島々の創造
第二章 マーウイとヒナ
【1】 マーウイの誕生
【2】 マーウイ、島を釣る
【3】 マーウイ、空を持ち上げる
【4】 マーウイ、火の起こし方を知る
【5】 マーウイ、太陽を捕まえる
【6】 マーウイ、化けトカゲをやっつける

第二章 マーウイとヒナ
マーウイ、化けトカゲをやっつける(1)
マーウイ、化けトカゲをやっつける(2)
* ワイルク
……「破壊する水」の意。この川は氾濫すると暴れ水となります。
* ワイアーヌエヌエ
……「虹の滝」の意。今日では、英語で同じ意味の「レインボウ・フォールズ」と呼ぶのが一般的です。
* モオ
……トカゲや蛇の類、爬虫類のこと。ただし、「クナ」にはうなぎの一種という意味もあり、科学的にいうとうなぎは魚類に入りますが、クナは要するにそういう細長くて気味の悪い姿をしていたと思われます。羽根はありませんが「竜」のようなイメージ、といってよいでしょう。
* アオ・オープア
……「アオ」は雲一般、「オープア」は積雲のこと。
雲については、第2章【3】「マーウイ、空を持ち上げる」で解説。

【 解 説 】

クナがヒナに嫌がらせをしたわけは、一説によれば、クナはヒナの美しさに参ってしまい、言い寄ったのですが、拒絶されたためだそうです。ストーカーの走りでしょうか。
ハヴァイイ島のヒロは、キーラウエア(Kilauea)火山観光の拠点となる町ですが、町自体の観光資源は多くありません。「マーウイのカヌー」は河口から2つ目の橋の山側にありますが、単なる岩山で、カヌーの形に似ているとは思えません。

ヒロの名所、レインボー・フォールズヒロで一番の名所はワイアーヌエヌエ(レインボウ・フォールズ)で、たいていのツアー・バスが行くようです。この滝は、町から近い割には水量が多くてなかなか見ごたえがあるので、地元の人にも愛されています。ただし、虹の滝とは言いながら、虹が見えるのは晴れた日の午前中だけです。
虹の滝に比べると訪れる人は少ないのですが、奇景という点ではボイリング・ポッツの方が上でしょう。

ボイリング・ポッツの辺りは、溶岩でできた天然のプールが段々になっており、その両側には奇怪な溶岩が連なって渓谷をなしています。すぐ上流には、ペエペエ(Pe'e Pe'e)滝が見られます。
ここの水は、普段はそれほどでもないのですが、大雨の後は本当に沸き立っているように見えます。そのわけは川底の地形にあります。ここの地下には溶岩トンネル(ラヴァ・チューブ)があり、それがどこか山の上の方から水を運んできて、そこで初めて地上に出るため、泡立って見えるのです。

このような不思議な地形は、どのようにしてできるのでしょうか。溶岩が大量に流れるとき、表面の空気と接しているところは冷めるので速度が遅くなりますが、下の方は熱いままなので高速で走り抜けます。こうして、中空の溶岩トンネルができます。
 ハヴァイイには、このような溶岩トンネルがたくさんあります。水が沸き立っているように見える所も、ボイリング・ポッツだけではありません。また、溶岩トンネルは地上にもあり、ハヴァイイ火山国立公園の中にあるサーストン・ラヴァ・チューブはよく親しまれています。地上の溶岩トンネルには、昔はよく人の骨が埋葬されました。また、洞窟の天上から滴り落ちてくる水は、飲めるくらいきれいな水なので、器を置いて水をためるということも行われていました。

溶岩トンネルの中にはすっかり観光化されているものもありますが、人の手で荒らされていない洞窟に入ってみると、自然の作り出す溶岩の造形(鍾乳石のようなのもある)や、溶岩中の鉱物に由来するらしきいろいろな色が見られ、なかなか面白いものです。


第二章【6】 マーウイ、化けトカゲをやっつける  完

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