ハワイの神話と伝説(第一章・その4)


『 ハワイの神話と伝説 』 目次  (タイトルをクリックすると各項へジャンプします。)
はじめに・・・(著者プロフィール・参考文献)
第一章 島々と人間の誕生
【1】 ハーロア(Haloa)
【2】 「メレ・ア・パークレイ(Mele A Paku'i)」より
【3】 四大神による創造神話
【4】 ペレ(Pele)による島々の創造
第二章 マーウイとヒナ
【1】 マーウイの誕生
【2】 マーウイ、島を釣る
【3】 マーウイ、空を持ち上げる
【4】 マーウイ、火の起こし方を知る
【5】 マーウイ、太陽を捕まえる
【6】 マーウイ、化けトカゲをやっつける

第一章 島々と人間の誕生
ペレ(Pele)による島々の創造(1)
ペレ(Pele)による島々の創造(2)
ペレ(Pele)による島々の創造(3)
* ワイアレアレ
……「溢れる水」の意。ワイアレアレ山の一帯は、雨が非常にたくさん降ります。
* ハレアカラー
……「太陽の家」の意。
* マウナ・ケア
……「白い山」の意。あるいは「ワーケアの山」だと考える人もいます。
* マウナ・ロア
……「長い山」の意。非常に大きい山で、その体積は、おそらく世界の山の中で最大だろうと言われています。ハヴァイイ島のヒロの町から見ると、稜線がほとんど水平に近いと言っていいほどなだらかで、山とは思えないほどです。
* キーラウエア
……「たくさん噴き出す」の意。
* ハレマウマウ
……「アマウ('ama'u)の家」の意。アマウとは木のように育つシダの一種で、ハヴァイイの固有種。
* モクアーヴェオヴェオ
……「アーヴェオヴェオの地区」の意。アーヴェオヴェオは魚の一種ですが、赤いので、「赤-火」という連想からついた名前でしょうか。
* プナ
……ハヴァイイ島南東部の地域名。

【 解 説 】

ハヴァイイの神々の中で、日本人にもっともよく知られている火山の女神、ペレが島々を作ったというお話です。

ハヴァイイの人々は、常に火山活動によって溶岩が海へ流れ、新たな陸地が作られるのを目の当りにしてきました。今も、キーラウエア火山から流れる溶岩によって、ハヴァイイ島の面積はどんどん増え続けています。
ですから、昔の人々が火山活動によって島ができたと考えたのは、ごく自然なことだったでしょう(もっとも、ペレ神話にはたいへん多くのバリエーションがあり、ペレがカヒキからハヴァイイへ来たときには、島々は既にあったという説の方が一般的です。詳しくは第二章でご紹介します)。

海に流れ込む溶岩流

この神話で、ペレが島々を作った順序は、「ハーロア」や「メレ・ア・パクイ」とは逆に、カウアイ島からハヴァイイ島へとなっています。

雪をかぶったマウナロア

現代の科学者達は、ハヴァイイ諸島は北西の島ほど古く、南東の島ほど新しいと考えていますので、この神話と一致します。
ハヴァイイ諸島は火山列島ですが、ハヴァイイ人の先祖達が移住してきたときには、既に、活発な火山はキーラウエア火山とその隣のマウナ・ロアだけだったと思われます。
この二つは列島の中で最も南東にあるハヴァイイ島の、その中でも南東にありますので、古代ハヴァイイ人はそちらの方を新しいと考えたのでしょう。

現在、ハヴァイイ島の南東の沖で海底火山の活動が観測されています。

そのなかでも、海岸から約三十二キロメートル沖合いにある、ローイヒと名づけられた火山は、もう海面下千メートルほどのところまで隆起しているそうです。
いつの日か、新しい仲間がハヴァイイ諸島に付け加わるのかもしれません(とは言っても、ローイヒが海面上に現れるには、あと十万年ほどかかるそうです。
また、ローイヒのあるところは、ハヴァイイ島の沖から近いので、隆起してきてもまもなくハヴァイイ島と合体するのではないかと思われます。

溶岩の流れ


第一章【4】 ペレ(Pele)による島々の創造  完

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